どうも、木谷です
今回はIT導入における企画段階の社内でのヒアリングのやり方について解説していきたいと思います!
ヒアリングをしないとどうなるか?
失敗談を例にしてみていきましょう
とある企業のAさんはITプロジェクトの企画を完成させて、社長に直々にもっていきました
そのITのプロジェクトの内容は、システム効率化による社員の業務改善です
これのITシステムを導入することでおよそ社員3人分の労働が軽減できるというのです
しかし、プレゼンを始めてから終わるまで社長さんの様子が麗しくありません
どうしたのでしょうか?
その社長さんが言った一言は、「君は、社員をリストラしろということか?」でした
Aさんには決してそんな意図はありませんでしたが、自分のミスにはっと気づきました
そうです、トップと目的を「正確に」共有できていなかったのです
その後、Aさんは出なおして、「社員の事務的な作業を軽減することで、より生産的な営業に力を注げる」とまとめあげました
会社全体での目的を明確にする
では、具体的にどのような手順を踏めばよいのでしょうか?
オーナーのヒアリングが実は大事
ITプロジェクトでは、オーナーのヒアリングが重要になってきます
え?! と思われるかも知れません
たしかに、GALでは導入する先の部門を無視して失敗した例をいくつもあげてきました
しかし、思い出してください
今行っているのは、「企画段階」のヒアリングです
導入先の部門のヒアリングが大事になってくるのは、「要件定義」の段階なのです
企画 : 要件定義の前にある工程で、経営戦略に沿ったプロジェクトの最終目的を設定し、要件を明確化し、社内承認を得ること
要件定義 : 実際に開発・実装作業をスタートする前に行う作業で、実装すべき機能や満たすべき性能などを明確にしていく作業のこと
もちろん、導入させるシステムに関わる部門のヒアリングはもちろん大事です
しかし、会社全体の方針を決めていくのはオーナーになります
IT導入によってどのような効果を得たいのか? 会社にどのような利益をもたらすのか? といった、ITプロジェクトの「目的」を決めるのが企画なのです
もう少し具体的にお話すると、例えば営業成績自動集計システムでは、営業マンの負担をなくす機能を付けることが目的ではなく、営業マンがそのITシステムを利用してよりいっそう獲得件数を増やすことが最終目標なのです
その軸を決定するのがオーナーというわけです
オーナーへのヒアリングの仕方
では、企画前のオーナーとの接し方をみていきましょう
企画前の最初の段階からオーナーを巻き込む!
先ほども言いましたが、全体の流れを決定するのはオーナーになります
企画が出来上がってから聞きに行くのでは遅いということです
さらに、それだけでなく最初から声をかけることで、企画自体がオーナーの思いを載せたものになります
そうやってオーナーも関わるプロジェクトになると、体制的なトップなだけではなく、バックアップの支援もしっかりしてくれるようになります
一緒に悩んで、関係をうまく築きましょう
どうオーナーに提案するか?
オーナーに企画前から相談しろ! と言われても、なかなかハードルが高いかもしれませんね
しかし、細かいシステムの話をする必要はないのです
もっと大きな話でヒアリングしていきましょう
例えば、オーナーが感じている業務での問題点、得たい効果、予算感、規模感などなどです
さらには、会社のこれからの方針など聞いてみるのも良いでしょう
バックグラウンドを共有することでより目的を共有しやすくなります
例えば、これから営業マンを増員する予定ということを知ることができたら、いっそう営業成績などの管理システムというのに納得がいくようになります
また、相談という形で、どのような象を描いているのかを聞いてみるのもよいです
どれほどの効果を得たいのかを知りたいので相談させて頂きたい、という形でどんどん話を深く掘り下げていきましょう
企画段階のヒアリングでは、オーナーの意向を軸にする!
オーナーに企画前に相談することで、よりプロジェクトが成功しやすくなる